01 / BAD MEETS EVIL
最初から、二人だった。
1997年、DetroitのUsher公演でRoyceは前座を務め、Eminemは『Slim Shady EP』を売っていた。Royceのマネージャーが二人を紹介した、と2011年の本人インタビューは記録する。ほどなく二人は録音を始め、1999年の「Bad Meets Evil」へつながった。[8][3]


DETROIT / TWO VOICES / NO BRAKES
HELL: THE SEQUEL
地獄は、二人で完成する。
2011 / EMINEM × ROYCE DA 5'9"A BAD MEETS EVIL EP
THE JAPANESE COMPLETE GUIDE
01 / BAD MEETS EVIL
1997年、DetroitのUsher公演でRoyceは前座を務め、Eminemは『Slim Shady EP』を売っていた。Royceのマネージャーが二人を紹介した、と2011年の本人インタビューは記録する。ほどなく二人は録音を始め、1999年の「Bad Meets Evil」へつながった。[8][3]

02 / THE FALL APART
RoyceとD12のメンバーとの対立を背景に、二人の共同活動は途切れていく。同じ街で出会ったMCが、それぞれのキャリアを歩む時期だった。再会の前には、まず関係を修復する時間が必要だった。[1]

03 / BACK IN THE ROOM
Universal Music Japanが2011年6月15日に紹介した発言で、EminemはProofの死を、Royceとの争いを見直す契機として語っている。Proofは本作の出演者ではなく、二人の関係史に欠かせない友人として記す。[7]

04 / HELL OPENS
2010〜2011年に再び制作を重ね、2011年4月25日にShady/InterscopeがEPを正式発表。Eminemは、当初は行き先を決めずに作り始め、曲が形になったと説明した。6月14日、『Hell: The Sequel』が米国で発売された。[3][2]


02 / HELL: THE SEQUEL
THE
SEQUEL
一人の声では、
この地獄は完成しない。
Bad Meets Evilは、Royce da 5'9"=BadとEminem=Evilのデュオ。『Hell: The Sequel』は、二人が同じスタジオへ戻り、ラップの腕を競い合う楽しさを取り戻した2011年のEPだ。Shady Records/Interscopeから米国で6月14日に発売された。
1999年の『The Slim Shady LP』収録曲「Bad Meets Evil」と、独立系12インチ「Nuttin' to Do/Scary Movies」が原点。その後、RoyceとD12周辺の対立で活動は途切れた。再始動は、一度離れた二人が以前の立場に戻るだけではない。それぞれが積んだ経験を、もう一度同じビートに持ち込む試みだった。
Eminemは2011年の公式発表で、最初から明確な目標を決めていたのではなく、一緒に過ごす時間が自然にスタジオでの制作へつながったと説明している。Royceも後年、相手の最後の音節を受け取り、韻の組み方をつなげる作業が、個人的な再接続にもなったと振り返った。
ここで聴けるケミストリーは、単に有名な二人を組み合わせた結果ではない。相手の韻を受け取り、次の声で形を変える。ソロでは生まれないやり取りが、曲の骨格まで動かしている。[1][3][9][4]
SHADY RECORDS / INTERSCOPE RECORDS
本ガイドは日本盤/Deluxeの全11曲を解説。通常盤9曲に「Living Proof」「Echo」を加えた構成だ。[4][31]
DIFFERENT VOICES / SHARED INSTINCT

BAD
重さを残す、低い声。
低く張る声。拍の中に重さを残しながら、複数の音を一つの韻へまとめる。「Living Proof」で自分の足跡を語る声と、「Fast Lane」で相棒へ仕掛ける声。その振れ幅が、このデュオの軸になる。

EVIL
角度を変える、鋭い声。
硬い子音。声色とアクセントを細かく切り替え、言葉を別の意味へ滑らせる。「The Reunion」の演技から「Take from Me」の切迫感まで、Royceが置いたリズムに違う角度で入り直す。
BAD × EVIL
違う声が、同じ韻を引き継ぐ。
競い合う二人は、同じ側にいる。
一人が韻を終えると、
もう一人がその続きを受け取る。
06 / HELL: THE SEQUEL
THE 11
TRACKS
コメディの一声から、二人が暴走する。
Mike Eppsのコメディ音声を使った反復が、曲の中心にある。RoyceとEminemはその大げさな酩酊の設定に合わせ、ばかばかしいイメージと言葉のずらしを連ねる。シリアスな告白として読むより、人物を演じる声とフックの反復が噛み合う瞬間を聴く曲。二人の共通するユーモアが前に出る。
聴きどころ — フックの反復からヴァースへ入る瞬間の、二人の調子の変化。
二人の部屋が、五人のサイファーになる。
SlaughterhouseからCrooked I、Joe Budden、Joell Ortizが加わる。RoyceはデュオとSlaughterhouseの両方に属するため、声の競争は五人で進む。二人の密な受け渡しから、違う声と書き方を並べるポッセ・カットへ。2011年1月に発表されたSlaughterhouseのShady契約を踏まえると、レーベルの新しい顔ぶれが一つのビートに集まる場面でもある。
聴きどころ — 各MCが入るたびに変わる声の高さ、リズムの余白、パンチラインの置き方。
「I'm on Everything」のリンクは公式Edited版。主要プロデューサーと共同・追加制作は配信クレジットに基づき表示。
TRACK 09 / SLAUGHTERHOUSE IN THE ROOM
二人の部屋が、
五人のサイファーになる。

07 / HELL: THE SEQUEL
WHO’S
IN HELL?
FEATURED ARTIST / LIGHTERS
FEATURED ARTIST / I'M ON EVERYTHING
FEATURED ARTIST / LOUD NOISES
CONTEXT / TWO MEN'S HISTORY
Mr. Porterは「Above the Law」「I'm on Everything」「Take from Me」「Loud Noises」「Living Proof」の5曲を制作。Havoc、Supa Dups、Sid Roams、Bangladesh、The Smeezingtons、Battle Roy、DJ Khalilらの異なる音の上で、デュオは同じ声の結び方を試す。[5]
Sly Jordanは「Fast Lane」、Claret Jaiは「Above the Law」「Take from Me」、Liz Rodriguesは「Echo」の歌唱参加。メロディを担う声も、二人のラップに違う景色を作る。[6][19][23][27]

SAME SIDE
ONE HELL
08 / HELL: THE SEQUEL
JAPAN
JAPAN CD / DELUXE EDITION
UICS-1234
帯の文面・色・封入仕様は現物を確認できていないため、再現や断定はしていない。[7][31][32]
BONUS TRACKS
10 / Living Proof
11 / Echo
海外Deluxeにも収録される追加2曲。
11曲で届いた、続編。
日本盤は2011年6月22日発売、品番UICS-1234。全11曲を収めるDeluxe仕様で、通常盤の9曲に「Living Proof」「Echo」を加えた構成だ。追加2曲は海外Deluxeにも収録されており、日本だけの独占曲ではない。[7][31][4]
Universal Music Japanの当時告知では、2011年6月22日時点の日本iTunesヒップホップ・ページで、本作がアルバム部門1位、「Lighters」がシングル部門1位。総合チャート1位や週間売上の記録とは区別して読む必要がある。[7]
| 作品 | カテゴリー | 順位 |
|---|---|---|
| Hell: The Sequel | ヒップホップ・アルバム | 1位 |
| Lighters feat. Bruno Mars | ヒップホップ・シングル | 1位 |
09 / HELL: THE SEQUEL
NUMBERS
LIGHTERS / HOT 100 PEAK
2011 / PEAK POSITIONBruno Marsを迎えた「Lighters」のBillboard Hot 100最高位。[1]
RIAA / 18 AUG 2011
18 AUG 2011 / CERTIFIED本作のRIAA Gold認定日:2011年8月18日。認定と累計実売枚数は同義ではない。[30]
US FIRST-WEEK SALES
171,000米国での発売初週のアルバム実売枚数。2011年のNielsen SoundScan集計であり、現在のストリーミング換算ユニット数ではない。[28][29]
FAST LANE / HOT 100 PEAK
#32リード・シングル「Fast Lane」のBillboard Hot 100最高位。[1]
GoldはRIAAの認定区分。初週実売と認定、ストリーミング換算ユニットは同じ数字ではありません。通常盤9曲/Deluxe・日本盤11曲。確認日:2026年10月5日。
10 / HELL: THE SEQUEL
NAME-
DROPS
曲の中に現れる名前は、そのまま本人への事実の主張にはならない。物語の小道具、冗談、パンチラインとして、何に使われているかを読む。
The Reunion
Eminemの車内の場面に、自分のアルバムと曲名が入り込む。作品外の評判を、悪趣味な物語の小道具へ変えている。[17]
A Kiss
ポップスターの名を、性的な冗談や挑発の連鎖に使う。事実関係の主張ではなく、誇張されたラップの発話として読む。[21]
Echo
映画のイメージを、視線に囲まれる感覚やパンチラインへ転用する。同じリファレンスでも二人の使い方は違う。[26]
歌詞全文やセンセーショナルな噂の転載はせず、文脈を編集部の批評として整理。
11 / HELL: THE SEQUEL
FAQ
「Bad Meets Evil」は、直訳すると「悪が邪悪と出会う」という意味。BadはRoyce da 5'9"、EvilはEminemを指す。二人のキャラクターを組み合わせたヒップホップ・デュオの名称だ。[1]
DetroitのMC、Royce da 5'9"とEminemによるデュオ。『Hell: The Sequel』は二人の共同作品で、Eminemのソロ作品ではない。[1]
Royce da 5'9"がBad、EminemがEvil。[1]
公式の位置づけはEP(extended play)。日本の発売告知や販売ページには「アルバム」という呼び方もあるが、Shady RecordsとInterscopeの公式発表はEPとして扱っている。[1][28]
RoyceとD12のメンバーの対立を背景に、共同活動が途切れた。経緯を一人の責任や単純な勝敗へ還元せず、その後の和解と制作の再開を分けて捉えたい。[1]
Eminemは、再びRoyceと過ごすようになってスタジオへ戻り、当初は明確な目標のない試みが作品へ発展したと説明している。Royceも、Eminemとの制作が自分の能力をさらに引き出したと語っている。[33]
共通の友人でD12のメンバーだったProofの死について、Eminemは自分たちの対立を見直す契機になったと語った。Proofは本作の客演アーティストではなく、二人の関係史に欠かせない人物だ。[7]
どちらもシングル。Shady Recordsでは「Fast Lane」をリード・シングル、「Lighters feat. Bruno Mars」をセカンド・シングルと紹介している。UMJの日本向け着うた告知では「Lighters」をリード、「Fast Lane」をストリート・シングルと呼んでおり、販促上の呼び方に違いがある。[1][34]
日本iTunesヒップホップ部門の2011年6月22日時点の1位はUMJ告知で確認できる。一方、国内CDの最高位や売上枚数は今回の公開資料調査では確定できなかったため、数字を掲載していない。[7]
LOUD NOISESのSlaughterhouse集合写真:ユーザー提供画像(Screen-Shot-2013-01-03-at-1.56.07-PM.png)。写真に写るのはSlaughterhouseの4人で、Eminemは写っていない。撮影年、撮影者、著作権者、元の公開元は未確認。
BEFORE HELLの01・03・04はユーザー提供画像。01:夕暮れの都会に佇む二人.png/03:bigproof.jpg/04:emroycefinalcodafdver.jpg。撮影年・制作年、撮影者、著作権者、元の公開元は未確認。
2011 duo press photo / Danny Hastings / Universal Music Germany. Hero、BAD / EVILで使用。個別肖像は同じ写真からのクロップ。
Hell: The Sequel artwork・2011 promo image / Universal Music Germany / Shady Records・Interscope Records.
Fast Lane・Lighters official video thumbnails / BadMeetsEvilVEVO / © 2011 Shady Records/Interscope Records.
Bonnaroo 2011 official performance thumbnail / BonnarooMusicFest / Bonnaroo Music & Arts Festival.
詳細な出典・使用箇所・加工は IMAGE_CREDITS.json に記録。画像の権利は各権利者に帰属する。
公式資料、本人発言、配信クレジットを事実の根拠に使用。楽曲の聴きどころと視覚表現はEMINEMJP.COMによる批評・解釈だ。確認できない国内売上や帯の仕様は補っていない。
デュオ、Bad/Evil、関係史、EP、シングル / Royce=Bad / Eminem=Evil / EP / 2011-06-14米国発売 / Billboard200 #1 / Lighters Hot100 #4 / FastLane Hot100 #32 / D12との対立 / Slaughterhouse契約との接点
米国2011-06-14、Shady/Interscope
EP、制作開始についてEminem本人の説明、発売日
9曲とボーナス2曲の区別 / 9曲+ボーナス2曲 / 10 Living Proof / 11 Echo
全11曲の主要制作クレジット、feat.、追加制作
Sly Jordan、Supa Dups本名、共同制作
Proofに関するEminem発言、Bad/Evil役割 / 日本盤2011-06-22 / UICS-1234 / 当時税込1980円 / 2011-06-22日本iTunesヒップホップ各部門1位 / Proofに関するEminem発言 / 制作開始に関する両者発言
1997年の出会い、スタジオに入る経緯
相手の音節を引き継ぐ共同制作、個人的な再接続
Royceソロ用原型、Battle Roy、Eminem、Bruno Marsとの制作
Slaughterhouse4人と契約発表年月日
Sonti Brown / BranNu のA Kiss参加確認
EchoのLiz Rodrigues歌唱を補助確認
全曲の公式試聴先
Liz Rodrigues=Vocals、DJ Khalil=Producer、RoyceとEminem=Vocals
Billboard200初登場1位 / 初週171000枚 / EP
171000枚 Nielsen SoundScan / Billboard200初登場1位
Gold認定 / 2011-08-18認定日
日本盤全11曲 / Deluxeボーナス表記 / 日本盤feat.表記 / JAN / 発売日 / 品番
解説・歌詞・対訳
当初目標なく制作開始したEminemの声明 / Royce本人の制作意欲と競争心に関するBET直接取材
日本販促上のLighters=リード / FastLane=ストリート表記
EDITORIAL / EMINEMJP.COM · RESEARCH CHECKED 05 OCT 2026