2011年、同じフレームに立つEminemとRoyce da 5'9"。Danny Hastings撮影。

DETROIT / TWO VOICES / NO BRAKES

BADMEETSEVIL

HELL: THE SEQUEL

地獄は、二人で完成する。

2011   /   EMINEM × ROYCE DA 5'9"

A BAD MEETS EVIL EP
THE JAPANESE COMPLETE GUIDE

BEFORE HELL

01 / BEFORE HELL

作品ガイドへ

01 / BAD MEETS EVIL

最初から、二人だった。

1997年、DetroitのUsher公演でRoyceは前座を務め、Eminemは『Slim Shady EP』を売っていた。Royceのマネージャーが二人を紹介した、と2011年の本人インタビューは記録する。ほどなく二人は録音を始め、1999年の「Bad Meets Evil」へつながった。[8][3]

夕暮れの空と都市を背景に並ぶRoyce da 5'9"とEminem
BAD MEETS EVIL

02 / THE FALL APART

同じDetroit。別々の道。

RoyceとD12のメンバーとの対立を背景に、二人の共同活動は途切れていく。同じ街で出会ったMCが、それぞれのキャリアを歩む時期だった。再会の前には、まず関係を修復する時間が必要だった。[1]

Hell: The Sequelの2011年プロモーション写真。離別時代の現場写真ではない。
2011 PROMO IMAGE / UNIVERSAL MUSIC

03 / BACK IN THE ROOM

もう一度、同じ部屋へ。

Universal Music Japanが2011年6月15日に紹介した発言で、EminemはProofの死を、Royceとの争いを見直す契機として語っている。Proofは本作の出演者ではなく、二人の関係史に欠かせない友人として記す。[7]

Proofの肖像と「BIG PROOF FOREVER 1973–2006」の文字が入った追悼ビジュアル。
PROOF

04 / HELL OPENS

地獄の続編が、始まる。

2010〜2011年に再び制作を重ね、2011年4月25日にShady/InterscopeがEPを正式発表。Eminemは、当初は行き先を決めずに作り始め、曲が形になったと説明した。6月14日、『Hell: The Sequel』が米国で発売された。[3][2]

左にEminem、右にRoyce da 5'9"が写るモノクロのクローズアップ。撮影時期は未確認。
EMINEM × ROYCE DA 5'9"
Hell: The Sequelのジャケット。二人がスピーカーの上に座る。
BAD MEETS EVIL — HELL: THE SEQUEL / 2011

02 / HELL: THE SEQUEL

THE
SEQUEL

二人のラップが、
もう一人を変えていく。

一人の声では、
この地獄は完成しない。

Bad Meets Evilは、Royce da 5'9"=BadとEminem=Evilのデュオ。『Hell: The Sequel』は、二人が同じスタジオへ戻り、ラップの腕を競い合う楽しさを取り戻した2011年のEPだ。Shady Records/Interscopeから米国で6月14日に発売された。

1999年の『The Slim Shady LP』収録曲「Bad Meets Evil」と、独立系12インチ「Nuttin' to Do/Scary Movies」が原点。その後、RoyceとD12周辺の対立で活動は途切れた。再始動は、一度離れた二人が以前の立場に戻るだけではない。それぞれが積んだ経験を、もう一度同じビートに持ち込む試みだった。

Eminemは2011年の公式発表で、最初から明確な目標を決めていたのではなく、一緒に過ごす時間が自然にスタジオでの制作へつながったと説明している。Royceも後年、相手の最後の音節を受け取り、韻の組み方をつなげる作業が、個人的な再接続にもなったと振り返った。

ここで聴けるケミストリーは、単に有名な二人を組み合わせた結果ではない。相手の韻を受け取り、次の声で形を変える。ソロでは生まれないやり取りが、曲の骨格まで動かしている。[1][3][9][4]

US RELEASE
14 JUN 2011
FORMAT
EP
EDITION
9 + 2 TRACKS

SHADY RECORDS / INTERSCOPE RECORDS

本ガイドは日本盤/Deluxeの全11曲を解説。通常盤9曲に「Living Proof」「Echo」を加えた構成だ。[4][31]

03 / BAD × EVIL

DIFFERENT VOICES / SHARED INSTINCT

ROYCE DA 5'9"、2011年の広報写真から

BAD

ROYCE DA 5'9"

重さを残す、低い声。

低く張る声。拍の中に重さを残しながら、複数の音を一つの韻へまとめる。「Living Proof」で自分の足跡を語る声と、「Fast Lane」で相棒へ仕掛ける声。その振れ幅が、このデュオの軸になる。

EMINEM、2011年の広報写真から

EVIL

EMINEM

角度を変える、鋭い声。

硬い子音。声色とアクセントを細かく切り替え、言葉を別の意味へ滑らせる。「The Reunion」の演技から「Take from Me」の切迫感まで、Royceが置いたリズムに違う角度で入り直す。

BAD × EVIL

違う声が、同じ韻を引き継ぐ。
競い合う二人は、同じ側にいる。

Fast Lane公式MV。背中を合わせるEminemとRoyce da 5'9"。

04 / TWO LANES / ONE TRACK

FAST
LANE

追い抜くたびに、二人は速くなる。

公式MVを見る

一人が韻を終えると、
もう一人がその続きを受け取る。

Sly Jordanのフックが大きな周回路を作り、その内側でRoyceとEminemが短いフレーズを受け渡す。速さだけを聴く曲ではない。相手が置いた韻、息継ぎ、アクセントを拾い、違う形へ押し出す瞬間に、このデュオの面白さがある。[6][16]

05 / FEAT. BRUNO MARS

LIGHTERS

地獄にも、光は届く。

Bruno Marsの歌が、ここで視界を開く。細かい韻を投げ合う前半の熱から離れ、二人は成功までの道のりをそれぞれの言葉で語る。Royceによれば、曲の原型は自身のソロ用に用意していたBattle Royのトラック。Eminemの参加、Marsとの制作を経て、デュオの曲になった。[10][5]

競い合う声にも、振り返る時間がある。二人が別々に語った経験を、Marsの同じフックがつなぐ。

Lighters公式MVでノートを前にしたEminem。
LIGHTERS / OFFICIAL VIDEO
画面の暗闇から、二人とBruno Marsの曲を聴く。

06 / HELL: THE SEQUEL

THE 11
TRACKS

全11曲を、二つの声から聴く。

  1. 01Welcome 2 HellBAD MEETS EVIL

    一人の続きを、もう一人が奪う。

    長い前置きや大きな歌のフックを挟まず、声の受け渡しで一気に始める。HavocのビートにRoyceとEminemが短い単位で乗り、相手の音の並びを次のフレーズへつなぐ。二人が別々のヴァースを披露するだけの客演とは違う、共同作業の密度が最初から聴こえる。

    聴きどころ — 声が切り替わる直前と直後の韻を聴き比べる。

    MAIN PRODUCTION

    Havoc

    共同制作:Magnedo7

    [5][15]

    公式音源
  2. 02Fast LaneBAD MEETS EVIL

    同じ車線には、収まらない。

    Sly Jordanのフックが耳に残る先行シングル。RoyceとEminemはまとまったパートを走ったあと、短い受け渡しへ切り替える。同じビート上で、Royceの低い声の重心とEminemの鋭いアクセントが交互に前へ出る。速さの比較より、交代のたびに言葉の表情が変わるところを聴きたい。

    聴きどころ — 後半で交換するフレーズの長さと、二人の息の置き方。

    MAIN PRODUCTION

    Supa Dups

    共同制作:Eminem / Jason “JG” Gilbert

    歌唱参加:Sly Jordan

    [6][1][16]

    公式MV
  3. 03The ReunionBAD MEETS EVIL

    再会を、悪趣味な短編に変える。

    再結成の感動を正面から歌う曲ではない。車内とクラブを行き来する会話、女性との応酬、わざと大げさな展開を、二人が芝居として組み立てる。Eminemの声色の切り替えとRoyceの会話の間が、互いの場面をつないでいく。タイトルの真面目さを裏返す、ブラック・コメディの一幕だ。

    聴きどころ — 出来事の内容と同時に、台詞を演じ分ける声へ注目。

    MAIN PRODUCTION

    Sid Roams

    共同制作:Eminem

    [5][17]

    公式音源
  4. 04Above the LawBAD MEETS EVIL

    フックが開き、ヴァースが閉じる。

    Claret Jaiの歌うフックと、二人が細かく言葉を刻むヴァースの落差が耳に残る。Royceは低い声をビートの奥へ沈め、Eminemは語尾や子音を強く打ち出す。Mr. Porterの厚い土台の上で、同じ強気な態度が二つの声によって違う形になる。フックへ戻るたび、緊張が一度ほどける。

    聴きどころ — 歌の伸びる音と、ラップの短く切れる音の対比。

    MAIN PRODUCTION

    Mr. Porter

    歌唱参加:Claret Jai

    [5][18][19]

    公式音源
  5. 05I'm on EverythingFEAT. Mike Epps

    コメディの一声から、二人が暴走する。

    Mike Eppsのコメディ音声を使った反復が、曲の中心にある。RoyceとEminemはその大げさな酩酊の設定に合わせ、ばかばかしいイメージと言葉のずらしを連ねる。シリアスな告白として読むより、人物を演じる声とフックの反復が噛み合う瞬間を聴く曲。二人の共通するユーモアが前に出る。

    聴きどころ — フックの反復からヴァースへ入る瞬間の、二人の調子の変化。

    MAIN PRODUCTION

    Mr. Porter

    [5][20][14]

    公式音源(Edited)
  6. 06A KissBAD MEETS EVIL

    短い受け渡しに、いたずらを詰め込む。

    Bangladeshのビートに、性的な冗談と挑発を詰め込んだ一曲。繰り返すフックの周りで二人の声が細かく入れ替わり、相手の語尾を次の言葉遊びへ押し出す。長い独演より、短いフレーズを交換する歯切れが聴きどころだ。発言の対象を実際の人物評と同一視せず、誇張されたラップの役柄として読む。

    聴きどころ — 交代のたびに変わる語尾の強さと、反復するフックの配置。

    MAIN PRODUCTION

    Bangladesh

    [5][21][12]

    公式音源
  7. 07LightersFEAT. Bruno Mars

    競争の先に、同じ光がある。

    Bruno Marsの大きなメロディが、二人の異なる歩みを一つの曲へ迎え入れる。Royceがソロ用に持っていたBattle Royの原型にEminemが参加し、Marsとの作業を経て完成したとRoyceは説明している。ここでは細かい応酬より、一人ずつ語るヴァースの重みと、共通のフックへ戻る安堵が残る。

    聴きどころ — 二人の個別のヴァースを、Marsの同じフックが結ぶ構造。

    MAIN PRODUCTION

    Eminem / The Smeezingtons / Battle Roy

    [5][10][22]

    公式MV
  8. 08Take from MeBAD MEETS EVIL

    奪われるものは、同じではない。

    Claret Jaiの切実なフックを挟み、Royceは人間関係で求められるもの、Eminemは音楽を無断で持ち出される痛みへ向かう。二人が同じ出来事を語るのではなく、『奪われる』という感覚で別々の経験を重ねる曲だ。Mr. Porterと56の制作が、笑いの多い前半から一転した張りつめた空気を支える。

    聴きどころ — 同じフックに戻る前、RoyceとEminemが何を問題にしているか。

    MAIN PRODUCTION

    Mr. Porter

    共同制作:56

    歌唱参加:Claret Jai

    [5][23]

    公式音源
  9. 09Loud NoisesFEAT. Slaughterhouse

    二人の部屋が、五人のサイファーになる。

    SlaughterhouseからCrooked I、Joe Budden、Joell Ortizが加わる。RoyceはデュオとSlaughterhouseの両方に属するため、声の競争は五人で進む。二人の密な受け渡しから、違う声と書き方を並べるポッセ・カットへ。2011年1月に発表されたSlaughterhouseのShady契約を踏まえると、レーベルの新しい顔ぶれが一つのビートに集まる場面でもある。

    聴きどころ — 各MCが入るたびに変わる声の高さ、リズムの余白、パンチラインの置き方。

    MAIN PRODUCTION

    Mr. Porter

    追加制作:Eminem

    [5][24][11]

    公式音源
  10. 10Living ProofBAD MEETS EVIL   /   DELUXE BONUS

    戻ってきた声そのものが、証拠になる。

    Royceが自身の挫折とEminemとの再接続に触れ、バトルの姿勢へ戻っていく。Mr. Porterの刻むドラムの上で、近況の言葉と技術の誇示が同じ流れに入る。Eminemもそこへ応じ、単に『復活した』と宣言する以上の手応えをラップで示す。タイトルのProofを、友人Proof本人の客演表記とは混同しない。

    聴きどころ — Royceの個人的な言葉が、競争的なラップへ移るところ。

    MAIN PRODUCTION

    Mr. Porter

    [5][25][4]

    公式音源
  11. 11EchoBAD MEETS EVIL   /   DELUXE BONUS

    二人が去ったあとも、声は残る。

    Liz Rodriguesの伸びる歌声が、DJ Khalilのビートに大きな空間を作る。EminemとRoyceはその間をそれぞれのヴァースで埋め、フックへ戻るとラップの密度が開放される。「Lighters」と同じく歌が視界を広げる曲でも、こちらには重く押し出す余韻がある。11曲版の最後に、声の残響を置く一曲。

    聴きどころ — 歌の広がりと、二人のヴァースが持つ密度の差。

    MAIN PRODUCTION

    DJ Khalil

    歌唱参加:Liz Rodrigues

    [5][26][13][27][4]

    公式音源

「I'm on Everything」のリンクは公式Edited版。主要プロデューサーと共同・追加制作は配信クレジットに基づき表示。

TRACK 09 / SLAUGHTERHOUSE IN THE ROOM

LOUD
NOISES

二人の部屋が、
五人のサイファーになる。

Slaughterhouseの4人が横一列に並ぶ集合写真
SLAUGHTERHOUSE

SlaughterhouseからCrooked I、Joe Budden、Joell Ortizが加わる。RoyceはデュオとSlaughterhouseの両方に属するため、声の競争は五人で進む。二人の密な受け渡しから、違う声と書き方を並べるポッセ・カットへ。2011年1月に発表されたSlaughterhouseのShady契約を踏まえると、レーベルの新しい顔ぶれが一つのビートに集まる場面でもある。[11][5]

EMINEMROYCE DA 5'9"CROOKED IJOE BUDDENJOELL ORTIZ

07 / HELL: THE SEQUEL

WHO’S
IN HELL?

声をつなぐ人。歴史をつなぐ人。

01

BRUNO MARS

FEATURED ARTIST / LIGHTERS

「Lighters」のフックを担当。The Smeezingtons名義の制作にも関わり、二人のラップを一つのメロディへつなぐ。[5][10]

02

MIKE EPPS

FEATURED ARTIST / I'M ON EVERYTHING

「I'm on Everything」にクレジットされたコメディアン。反復する声が曲の仕掛けになる。[5][20]

03

SLAUGHTERHOUSE

FEATURED ARTIST / LOUD NOISES

Royce、Crooked I、Joe Budden、Joell Ortizの4人組。本作ではRoyceに加えて3人が参加し、Eminemを含む五つの声が交差する。[11][24]

04

PROOF

CONTEXT / TWO MEN'S HISTORY

EminemとRoyceの共通の友人で、D12のメンバー。本人の客演ではない。Eminemが再接近の背景を語る際に挙げた存在として紹介する。[1][7]

BEHIND
THE VOICES

Mr. Porterは「Above the Law」「I'm on Everything」「Take from Me」「Loud Noises」「Living Proof」の5曲を制作。Havoc、Supa Dups、Sid Roams、Bangladesh、The Smeezingtons、Battle Roy、DJ Khalilらの異なる音の上で、デュオは同じ声の結び方を試す。[5]

Sly Jordanは「Fast Lane」、Claret Jaiは「Above the Law」「Take from Me」、Liz Rodriguesは「Echo」の歌唱参加。メロディを担う声も、二人のラップに違う景色を作る。[6][19][23][27]

2011年BonnarooでLightersを披露するEminemとRoyce。公式フェス映像の広角サムネイル。

SAME SIDE
ONE HELL

BAD MEETS EVIL / BONNAROO 2011   公式ライブ映像

08 / HELL: THE SEQUEL

JAPAN

日本に届いた、二人の地獄。

JAPAN CD / DELUXE EDITION

UICS-1234

発売日
2011年6月22日
発売告知価格
税込1,980円
2011年当時のUMJ告知価格
仕様
CD 1枚 / 11曲
日本盤名
ヘル:ザ・シークエル
~デラックス・エディション
日本盤付属
解説・歌詞・対訳
国内販売資料の表記

帯の文面・色・封入仕様は現物を確認できていないため、再現や断定はしていない。[7][31][32]

BONUS TRACKS
10 / Living Proof
11 / Echo
海外Deluxeにも収録される追加2曲。

11曲で届いた、続編。

日本盤は2011年6月22日発売、品番UICS-1234。全11曲を収めるDeluxe仕様で、通常盤の9曲に「Living Proof」「Echo」を加えた構成だ。追加2曲は海外Deluxeにも収録されており、日本だけの独占曲ではない。[7][31][4]

日本iTunesで、二つの1位。

Universal Music Japanの当時告知では、2011年6月22日時点の日本iTunesヒップホップ・ページで、本作がアルバム部門1位、「Lighters」がシングル部門1位。総合チャート1位や週間売上の記録とは区別して読む必要がある。[7]

2011年6月22日現在 / UMJ当時告知
作品カテゴリー順位
Hell: The Sequelヒップホップ・アルバム1位
Lighters feat. Bruno Marsヒップホップ・シングル1位

09 / HELL: THE SEQUEL

NUMBERS

二人のEPが、全米の頂点へ。

#1

US BILLBOARD 200

2011 / CHART DEBUT

全米アルバム・チャート

Bad Meets Evil名義のEPが全米アルバム・チャート初登場1位。[28][29][1]

#4

LIGHTERS / HOT 100 PEAK

2011 / PEAK POSITION

Lighters feat. Bruno Mars

Bruno Marsを迎えた「Lighters」のBillboard Hot 100最高位。[1]

GOLD

RIAA / 18 AUG 2011

18 AUG 2011 / CERTIFIED

Hell: The Sequel

本作のRIAA Gold認定日:2011年8月18日。認定と累計実売枚数は同義ではない。[30]

US FIRST-WEEK SALES

171,000

米国での発売初週のアルバム実売枚数。2011年のNielsen SoundScan集計であり、現在のストリーミング換算ユニット数ではない。[28][29]

FAST LANE / HOT 100 PEAK

#32

リード・シングル「Fast Lane」のBillboard Hot 100最高位。[1]

GoldはRIAAの認定区分。初週実売と認定、ストリーミング換算ユニットは同じ数字ではありません。通常盤9曲/Deluxe・日本盤11曲。確認日:2026年10月5日。

10 / HELL: THE SEQUEL

NAME-
DROPS

固有名詞も、韻の材料になる。

曲の中に現れる名前は、そのまま本人への事実の主張にはならない。物語の小道具、冗談、パンチラインとして、何に使われているかを読む。

  • SELF-REFERENCE

    Relapse / Bagpipes from Baghdad

    The Reunion

    Eminemの車内の場面に、自分のアルバムと曲名が入り込む。作品外の評判を、悪趣味な物語の小道具へ変えている。[17]

  • POP CULTURE / JOKE

    Lady Gaga / Katy Perry / Justin Bieber

    A Kiss

    ポップスターの名を、性的な冗談や挑発の連鎖に使う。事実関係の主張ではなく、誇張されたラップの発話として読む。[21]

  • POP CULTURE / METAPHOR

    The Truman Show / RoboCop

    Echo

    映画のイメージを、視線に囲まれる感覚やパンチラインへ転用する。同じリファレンスでも二人の使い方は違う。[26]

歌詞全文やセンセーショナルな噂の転載はせず、文脈を編集部の批評として整理。

11 / HELL: THE SEQUEL

FAQ

二人と、この作品について。

Bad Meets Evilとはどういう意味?

「Bad Meets Evil」は、直訳すると「悪が邪悪と出会う」という意味。BadはRoyce da 5'9"、EvilはEminemを指す。二人のキャラクターを組み合わせたヒップホップ・デュオの名称だ。[1]

Bad Meets Evilとは誰?

DetroitのMC、Royce da 5'9"とEminemによるデュオ。『Hell: The Sequel』は二人の共同作品で、Eminemのソロ作品ではない。[1]

BadとEvilはどちらがEminem?

Royce da 5'9"がBad、EminemがEvil。[1]

Hell: The Sequelはアルバム?EP?

公式の位置づけはEP(extended play)。日本の発売告知や販売ページには「アルバム」という呼び方もあるが、Shady RecordsとInterscopeの公式発表はEPとして扱っている。[1][28]

二人はなぜ一度離れた?

RoyceとD12のメンバーの対立を背景に、共同活動が途切れた。経緯を一人の責任や単純な勝敗へ還元せず、その後の和解と制作の再開を分けて捉えたい。[1]

なぜ再結成した?

Eminemは、再びRoyceと過ごすようになってスタジオへ戻り、当初は明確な目標のない試みが作品へ発展したと説明している。Royceも、Eminemとの制作が自分の能力をさらに引き出したと語っている。[33]

Proofは再結成とどんな関係がある?

共通の友人でD12のメンバーだったProofの死について、Eminemは自分たちの対立を見直す契機になったと語った。Proofは本作の客演アーティストではなく、二人の関係史に欠かせない人物だ。[7]

通常盤とDeluxe版の違いは?

通常盤は9曲。Deluxe版には「Living Proof」「Echo」が追加され、11曲になる。日本盤UICS-1234もこの11曲構成。[4][31]

日本盤の発売日と品番は?

2011年6月22日発売、UICS-1234。発売当時のUMJ告知価格は税込1,980円。[7][31]

Fast LaneとLightersはどちらがシングル?

どちらもシングル。Shady Recordsでは「Fast Lane」をリード・シングル、「Lighters feat. Bruno Mars」をセカンド・シングルと紹介している。UMJの日本向け着うた告知では「Lighters」をリード、「Fast Lane」をストリート・シングルと呼んでおり、販促上の呼び方に違いがある。[1][34]

日本での売上や順位は分かる?

日本iTunesヒップホップ部門の2011年6月22日時点の1位はUMJ告知で確認できる。一方、国内CDの最高位や売上枚数は今回の公開資料調査では確定できなかったため、数字を掲載していない。[7]

Bad Meets Evil『Hell: The Sequel』のアルバムジャケット

BAD MEETS EVIL / CD & MORE

LISTEN
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PHOTO / IMAGE CREDITS

LOUD NOISESのSlaughterhouse集合写真:ユーザー提供画像(Screen-Shot-2013-01-03-at-1.56.07-PM.png)。写真に写るのはSlaughterhouseの4人で、Eminemは写っていない。撮影年、撮影者、著作権者、元の公開元は未確認。

BEFORE HELLの01・03・04はユーザー提供画像。01:夕暮れの都会に佇む二人.png/03:bigproof.jpg/04:emroycefinalcodafdver.jpg。撮影年・制作年、撮影者、著作権者、元の公開元は未確認。

2011 duo press photo / Danny Hastings / Universal Music Germany. Hero、BAD / EVILで使用。個別肖像は同じ写真からのクロップ。

Hell: The Sequel artwork・2011 promo image / Universal Music Germany / Shady Records・Interscope Records.

Fast Lane・Lighters official video thumbnails / BadMeetsEvilVEVO / © 2011 Shady Records/Interscope Records.

Bonnaroo 2011 official performance thumbnail / BonnarooMusicFest / Bonnaroo Music & Arts Festival.

詳細な出典・使用箇所・加工は IMAGE_CREDITS.json に記録。画像の権利は各権利者に帰属する。

SOURCES / EDITORIAL NOTES

公式資料、本人発言、配信クレジットを事実の根拠に使用。楽曲の聴きどころと視覚表現はEMINEMJP.COMによる批評・解釈だ。確認できない国内売上や帯の仕様は補っていない。

  1. 01 / Shady Records — Bad Meets Evil

    デュオ、Bad/Evil、関係史、EP、シングル / Royce=Bad / Eminem=Evil / EP / 2011-06-14米国発売 / Billboard200 #1 / Lighters Hot100 #4 / FastLane Hot100 #32 / D12との対立 / Slaughterhouse契約との接点

  2. 02 / Shady Records — Hell: The Sequel

    米国2011-06-14、Shady/Interscope

  3. 03 / Interscope Records — Eminem and Royce da 5'9" Return as Bad Meets Evil

    EP、制作開始についてEminem本人の説明、発売日

  4. 04 / Interscope Records — Hell: The Sequel CD

    9曲とボーナス2曲の区別 / 9曲+ボーナス2曲 / 10 Living Proof / 11 Echo

  5. 05 / Qobuz — Hell: The Sequel (Deluxe), label-supplied track credits

    全11曲の主要制作クレジット、feat.、追加制作

  6. 06 / Apple Music — Fast Lane credits

    Sly Jordan、Supa Dups本名、共同制作

  7. 07 / Universal Music Japan — 2011年のニュース(6月15日更新の本人発言)

    Proofに関するEminem発言、Bad/Evil役割 / 日本盤2011-06-22 / UICS-1234 / 当時税込1980円 / 2011-06-22日本iTunesヒップホップ各部門1位 / Proofに関するEminem発言 / 制作開始に関する両者発言

  8. 08 / Time Out Chicago — Eminem with Royce da 5'9" interview

    1997年の出会い、スタジオに入る経緯

  9. 09 / TIDAL Backstory: Royce 5'9

    相手の音節を引き継ぐ共同制作、個人的な再接続

  10. 10 / Exclaim! — Royce explains how Lighters got lit

    Royceソロ用原型、Battle Roy、Eminem、Bruno Marsとの制作

  11. 11 / Interscope Records — It's Shady 2.0

    Slaughterhouse4人と契約発表年月日

  12. 12 / Paint the Noise — BRVNNU collaborator biography

    Sonti Brown / BranNu のA Kiss参加確認

  13. 13 / DJBooth — Bad Meets Evil ft. Liz Rodrigues, Echo

    EchoのLiz Rodrigues歌唱を補助確認

  14. 14 / Interscope Records — Hell: The Sequel (EP) [Deluxe]

    全曲の公式試聴先

  15. 15 / UMG official audio — Welcome 2 Hell

  16. 16 / Bad Meets Evil — Fast Lane official MV

  17. 17 / UMG official audio — The Reunion

  18. 18 / UMG official audio — Above the Law

  19. 19 / UMG official audio — Above the Law (Edited), Claret Jai credit

  20. 20 / UMG official audio — I'm on Everything (Edited)

  21. 21 / UMG official audio — A Kiss

  22. 22 / Bad Meets Evil — Lighters ft. Bruno Mars official MV

  23. 23 / UMG official audio — Take from Me

  24. 24 / UMG official audio — Loud Noises

  25. 25 / UMG official audio — Living Proof

  26. 26 / UMG official audio — Echo

  27. 27 / Shazam / Apple — Echo performance and production credits

    Liz Rodrigues=Vocals、DJ Khalil=Producer、RoyceとEminem=Vocals

  28. 28 / Hell: The Sequel — the EP from Bad Meets Evil — Bows at No. 1 on the Billboard Top 200 Album Chart

    Billboard200初登場1位 / 初週171000枚 / EP

  29. 29 / Billboard July 2, 2011 / Billboard 200

    171000枚 Nielsen SoundScan / Billboard200初登場1位

  30. 30 / Gold & Platinum / BAD MEETS EVIL — HELL: THE SEQUEL

    Gold認定 / 2011-08-18認定日

  31. 31 / Hell: The Sequel Deluxe Edition / UICS-1234

    日本盤全11曲 / Deluxeボーナス表記 / 日本盤feat.表記 / JAN / 発売日 / 品番

  32. 32 / バッド・ミーツ・イヴィル / ヘル:ザ・シークエル ~デラックス・エディション

    解説・歌詞・対訳

  33. 33 / Eminem And Royce Da 5'9 to Release EP

    当初目標なく制作開始したEminemの声明 / Royce本人の制作意欲と競争心に関するBET直接取材

  34. 34 / ファストレーン/ライターズ feat.ブルーノ・マーズ 着うた(R)、着うたフル(R)本日発売

    日本販促上のLighters=リード / FastLane=ストリート表記

EDITORIAL / EMINEMJP.COM   ·   RESEARCH CHECKED 05 OCT 2026

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